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奨学金解説つき!信大生のお金事情

  • 2021.03.02
  • 2022.11.04
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  • 新入生向け

大学生になると何かとお金を使いますが、計画性がないとあっという間に金欠になってしまいます。

そこで、今回は気になる大学生のお金事情について、どんなところを見ていけばよいか解説します。また、あわせて奨学金の種類についても見てみます!

大学生になって、きちんとお金の管理をしていきたい方はぜひ読んで参考にしてください!

学費は実はこんなにかかっている

大学生は、保護者のもとで生活する高校生までとは生活スタイルも行動範囲も大きく変わって、その分お金もかかる場面が増えてきます。

その中の大きな支出に学費があります。学費はどれくらいかかるのでしょうか?下の表は、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の調査による、平均的な大学の学費です。

区分学費(年間)
国立大学637,700円
公立大学666,700円
私立大学1,373,900円
学費:授業料、その他の学校納付金、修学費、課外活動費、通学費の合計

調査の詳細はこちら

大学や学部によって異なる部分もありますが、信州大学は国立大学ですべての学部で同じ授業料になります。信州大学で1年生が最初に納入する学費(初年度納付金)は、入学料28万2,000円+授業料53万5,800円=81万7,800円になります。

これだけでもすごい金額です。現在の日本では大学に入るだけでも結構お金がかかるんですね…。

学費以外にも生活費がかかる

さて、大学生にお金がかかるもう一つの理由は、一人暮らしを始める人が多いという点にあります。

信大生の7割以上が県外出身者で構成されており、多くの学生が一人暮らしや寮での生活を送っています。一人暮らしをすることで、これまで保護者と一緒に住んでいたから自分では払わなかった家賃や光熱費、食費なども別々に払うことになります。

ある信大生の1ヶ月の生活費の内訳は以下の通りです。

基本的な生活費

家賃約5万円
食費約2万8千円
水道光熱費約8千円
その他購入費(衣類・日用品など)約1万円
合計約9万6千円

家賃

生活費の中で一番割合を占めているのは家賃です!信州大学周辺の一人暮らし学生向けの物件では、5万円前後のものが多いです。多くの学生は、1Kもしくはワンルームで、大学から徒歩・自転車通学ができる圏内のお家を探します。

ちょっと余裕がある人は7~8万円のお家に住んでいる人もいます。逆に、もっと安い物件もありますが、3万円を切ってくると生活に支障が出ることも考えられるため注意しましょう。

食費

食費を月に2万8千円とした場合、1日当たりでは約930円になります。きちんとした食事をとりつつ、食費をできるだけ効率よく削減する方法は、一番は自炊をすることです。スーパーで安い材料を買い、家で自分の手で料理をすることは、節約にもなるし、料理の腕も上がるのでまさに一石二鳥!

外食する機会としては、部活・サークル活動の中であったり、友人と遊びに行くとき、テスト期間中に料理する時間が取れない場合などがあったりします。外食では多くが1回1,000円以上と、どうしてもお金が多くかかってしまうため、月々のお財布事情を見ながら自分で調整しましょう。日常的に自炊しないで外食したいという場合は、食費で3万円以上必要でしょう。

食費削減のために、まかない付きのバイトをして食費を節約してる大学生や学食を利用する人が多いです。また、栄養バランスがとれた食事を安く食べられる学食は大学生の強い味方です。信州大学の学食では、朝のおはよう定食を300円で提供しており、朝ごはんを用意するのが大変な時などに利用することができます!(※コロナ禍では休止しています)

水道光熱費・通信費

昼間は学校に居るので無駄な光熱費はほとんどかかりませんが、休みの日や夜の光熱費に気をつかっている人が多いです。節約のためには節水・節電が重要です。

また、通信費とはスマホやタブレットにかかる費用のことです。スマホだけならだいたい平均の1万円で収まりますが、部屋にインターネット回線を用意する場合は別にお金がかかります。物件によっては、Wi-Fiが元からついているところもありますし、信州大学内では無料Wi-Fiが利用できます!

その他の費用

基本的な生活費は、普通に生きていく上でかかる費用で、大学生活はこれ以外にも活動のレベルによってプラスアルファで必要な費用が出てきます。例えば、次のようなものがあります。

  • 学期初めに必要な教科書代
  • 自分の趣味や遊びに行くための娯楽費・交際費
  • 課外活動の費用
  • Wi-Fi設備などの通信費
  • 自動車学校に通うための費用
  • 帰省のための移動や車をもつことによる交通費

これらの費用は、活動の範囲・程度によって、また時期によっても様々ですが、一般的に2~5万円程度かかります。これらを合わせると、一人暮らしにかかる費用としては約15万円だと考えておくのが良いでしょう。

収入は人によって様々

支出を見てきましたが、収入は人によって様々です。収入源は主に次の3つです。

  • 仕送り
  • アルバイト
  • 奨学金

仕送りは、家庭の事情によって、0円~10万円超まで色々な人がいます。平均的には月5万円前後もらっているという学生が多い印象です。保護者の方にお願いできるなら、送ってもらって損はないでしょう。

大学生は学業や遊び、趣味に使うお金を稼ぐためにほとんどの人がアルバイトをしています。収入としては3~5万円が多いようです。学業やサークルとの兼ね合いでそれぞれ時間を調整していますが、逆にアルバイトにガッツリ時間を割いてたくさん稼いでいる学生もいます。

信州大学では、近くのイオンや駅前の居酒屋などの飲食店でアルバイトをする人が多く、「まかない」によって食費が浮くという利点があります。また、塾講師や家庭教師も、自給が高く、短時間でしっかり稼ぎたい人には人気があります。

奨学金や減免制度をフル活用しよう!

奨学金は、日本全体で見ると約半数の学生が借りているという状況です。奨学金制度の特徴を知り、上手く使いこなせれば、金銭的負担を軽減させつつ大学生活を楽しむことができます。信州大学で利用できる奨学金制度について説明します!

奨学金貸与数の増加
(出典:文科省ホームページ

学生が借りる奨学金は主に、2種類あります。

  • 給付型奨学金…返済の義務がないもの。学生にとっては一番うれしい。
  • 貸与型奨学金…返済の義務があるもの。有利子のものと無利子のものに分かれる。

(教育ローンは、保護者が金融機関などから借りるもので利子が高い。)

そして、奨学金の運営団体は大きく分けて3つ!

  1. 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金
  2. 大学独自の奨学金
  3. 民間育英団体・地方自治体による奨学金

1.日本学生支援機構(JASSO)の奨学金

全国の奨学金を借りる学生の多くがJASSOを使っており、採用枠の数はダントツ!

高等教育修学支援制度

2020年から始まった新しい学生支援制度で、給付型奨学金+入学金減免+大学授業料減免がセットになっています。区分としては3つに分かれており、家庭の経済状況によって区分が判定されます。自分が制度を利用できるか、どの区分に当たるかを把握するために、JASSOのシミュレーションを行うことができます。詳細はこちら

 入学料減免額
(本人負担額)
授業料減免額(年額)
(本人負担額
給付奨学金(月額)
第Ⅰ区分
(満額の支援)
282,000円
(0円)
535,800円
(0円)
自宅通学 29,200円
自宅外通学 66,700円
第Ⅱ区分
(2/3の支援)
188,000円
(94,000円)
357,200円
(178,600円)
自宅通学 19,500円
自宅外通学 44,500円
第Ⅲ区分
(1/3の支援)
94,000円
(188,000円)
178,600円
(357,200円)
自宅通学 9,800円
自宅外通学 22,300円
出典:信州大学学生総合支援センターホームページ

貸与型奨学金

修学支援制度の対象とならない方でも、貸与型の奨学金を借りることができます。JASSOの貸与型奨学金は、第一種(無利子)と第二種(有利子)に分かれます。もちろん無利子の第一種のほうがいいのですが、こちらも家庭の経済状況や成績などによって審査されます。第一種の方が枠が狭いので、第一種で通らなければ第二種という形で申込をするのがよいです!

貸与型奨学金は、大学卒業後から毎月口座引き落としの形で返済が始まります。返済のことも少し念頭に置きつつ借りる金額を考えるということになりますね。

2.大学独自の奨学金

信州大学でも独自の学生支援制度があります!

知の森基金奨学金

枠は20人程度と少ないですが、40万円の給付型奨学金です。学業成績が優秀な方はぜひ狙ってみましょう!詳細はこちら

授業料減免

JASSOの行う修学支援制度には当てはまらなかったものの、大学独自の基準で適合と認められれば、授業料の減免制度に採用されます。入学後すぐに案内や申請期間がありますので見逃さないようにしましょう。詳細はこちら

また、このほかにも大学には授業料や入学料の徴収猶予、分割納入など柔軟に対応してくれる方法も用意されているので、もし学費のことで困ったら学生総合支援センターに相談しましょう!

3.民間育英団体・地方自治体による奨学金

国や大学以外の様々な組織が行っている奨学金制度もたくさんあります。都道府県や市区町村で設けている奨学金は、金額は多くないですが貸与型で無利子のものが多いので、返すときの負担は重くありません。民間育英団体が募集している奨学金はどちらかというと給付型のものも多く、種類もとてもたくさんあります。学業成績や品行も問われるため、自身のある方はチャレンジしてみる価値ありです。

募集されている内容は、大学の学生総合支援センターホームページやキャンパス情報システム(学生用)のページで随時確認することができます。

出典:キャンパス情報システム

最後に

いかがでしたか?大学生のお財布についてイメージできたでしょうか。

お金の使い方は人によって価値観はそれぞれあって、一概にこれということはできません。ただ、大学生になったら経済的にも一定の裁量ができることから、自己管理がとても重要になってきます。家庭の状況や、自分のやりたいことと照らし合わせながら、無理をせずに続けることのできるルールを決めていきましょう。

適切なルールを守り必要な制度を上手く活用できれば、お金も回って楽しい大学生活を送ることができると思います。

この記事を書いた人

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信大生が運営する信大生のための総合情報サイト。2020年4月設立。 「信大生の大学生活をもっと楽しく充実したものにする」ことを目標に、信大生の役に立つ様々な情報発信中。

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